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NW days 山の辺の道を往く 〈其の四〉 [ノルディック・ウォーキング]

小雨が止まない道をT記者の先導で歩くこと数分。

「この辺でお昼にしよう」
と着いたのが『相撲神社』

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みんなでお弁当を広げた場所が、かつての土俵だったらしいけど、草の生えていない地面だけだった。
この場所は相撲発祥の神社で、垂仁天皇の前で当麻蹴速(たいまのけはや)と出雲の野見宿禰(のみのすくね)が相撲をとったと言われるところだそうだ。
地面は小雨で濡れていたけど、だれもいない、我々だけの静かな空間に桜がほんのり香り、チラチラと散る花びらが情景を演出して、気持ちのいい花見をしながら、和気あいあいな昼ごはんタイムを過ごせた。
神社を出る時に、不祥事の続く、相撲業界の方々にここに来て、始まりの志を感じて欲しいよね~など口々に言いながら次へと歩き出した。

「ここへ来たら、ぜひ見せたいものがある」と、T記者が思いも寄らないあぜ道にそれた。
あぜ道に、目立たずそれはあった。
『神籬(ひもろぎ)』である。

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『神籬(ひもろぎ)』は神霊の降臨する依代、神籠を設け神祭りが行われた場所だとされる。
・・・・・ってかこんな田んぼの中に?と思うが、その昔は違う風景だったのだろう。山の辺の道が歴史的にも記録として残るほどの、当時では一番の賑わいのあった道なのだろう。その道の支道の一部にあったとしたら、それなりに目立っていたのかもしれない。(とは思うけど、想像できませんが・・・^^;)

景行天皇稜である『渋谷向山古墳』にやってくると、古墳を取り巻く堀に土筆がここぞとばかりにニョキニョキと生えていた。が、画像は割愛です。

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古墳はとても大きく、全容は写せません(^^;
この古墳の周りを歩いただけで、敷地に踏み行ってもいないので、また、ここもいずれは・・・・と思う・・(笑)

おたおたしていると、前方ではすでに開設が始まってしまっている(^^;

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聞き逃してしまった(ーー;

ちょっと珍しい古墳があるから、と先導されて着いたのは『櫛山古墳』

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古墳の手前の池がやたらと綺麗だ!

さて、この古墳、外観ではなんのjこっちゃ??という感じである。さらに、その古墳に登ってみると・・・・・??整備された雑木林?という感じだった。しかし、T記者に頂上で説明を聴くと、このなんの変哲もない場所が、列記とした古墳に見えてくるのだ!(笑)
この『櫛山古墳』は双方中円墳とよばれ、非常に珍しいのだそうだ。
たしかに、知る限りの古墳は前方後円墳だ。先程まで見てきた古墳はみなそうだ。
この『櫛山古墳』の頂上部分がくぼんでいる。これは発掘調査をする以前に盗掘された名残で、古墳でこういった地面のくぼみがあるときは盗掘されて地盤が下がってしまったものが多いらしい。

先に見た景行天皇陵にくらべ、なんだが扱いが雑のような・・・・と思ってたら、宮内庁が天皇とのゆかりの古墳かどうかを認めることで、その扱いも調査もかなりちがってくると教えてもらった。宮内庁が認めた古墳はさらに調査であれ、許可無く立ち入ることもできないとのこと。

ここで、山の辺の道からそれることに。
なにしろ時間的にこれ以上先へはいけそうにない。
「思ったより進めなかったね」とT記者。
そりゃそうです。何しろ話し始めたらその場に15分以上はいるわけで、何カ所もそれで止まってたし・・・・・一日で16キロは無理と、T記者以外は言ってましたやん・・・・・(^^;

田舎道のような崇神天皇陵の横を歩く。

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素通りとなってしまったので、ここもまたゆっくり見に来なきゃね~

市街地に近づいて、ふと足元を見てみると・・・・

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どうやら山の辺の道のタイルは市ごとに柄が違うようだ。
これは天理市の道路。

最後にここは外せない!という『黒塚古墳』に着いた。
まずは展示館でT記者のレクチャー。

ここでは三角縁神獣鏡が1998年に多く出土したので有名になった。

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この古墳での鏡のあり方が話題にもなった。

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画文帯神獣鏡が被葬者の頭のところにお彼、それが南に向いているのに対し、他の三角神獣鏡は左右に鏡の正面を外向きにして埋葬された状態で発見された。つまり、今まで、三角神獣鏡が最も鏡の中で最高位と思われていたものが、左右の列に配置されていたのである。これには当時の考古学において、卑弥呼の絡みも含めて話題になった。そういった意味で、この『黒塚古墳』は興味ある場所なのだとか・・・・

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この古墳は外から見て、とても整った形をしている。
小さくてもまさに古墳!である。
症状からは奈良盆地が見渡せる。

・・・・・・(^^;

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地面になにやら解説図らしきものを描いて説明中・・・・
どうやらT記者はポールの使い方をマスターされたようだ(笑)
歩くときも説明する時も、ちゃんと使ってる。ウォーキング&指示棒として・・・(笑)

そして、この古墳を後に帰路へとついた。

最後に、社長が「ちょっとビールでも」と奢ってくださった。

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「ただし、この日に撮った画像をどう扱おうが文句なしを条件にやで」との条件で(笑)

歩いた後のビールは美味い~
お好み焼きも♪

ちなみにほんまはS氏とマハロおやじさんと私は「鶴橋の焼肉でいいですよ」って言ってみたのだが、「鶴橋で焼肉なんて食べたら高くつくから、お好み焼き」と社長に一喝されて焼肉は夢と消えてしまった(笑)
すんません、ただでさえおごりなのに・・・・こんな自由気ままなメンバーで、好き勝手言いまして・・・・・(^^;

気持ちも軽くなった帰り道、電車の中で、T記者とS氏の歴史トークが続き、ほわわんとした気分でそれをぼんやり聞いて、歴史の面白さもちょっとは味わった一日が終わっていった。


この翌週、T記者と晩ご飯を食べていると『山の辺の道って奈良(春日大社)まで続いているんだよ」というので、じゃぁ最後まで歩いてみましょう!と言う事になり、今度の土曜に第2弾のNWで山の辺の道を行くことになった。こんどこそ前予習せななぁ・・・(^^;
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SerowGOGOGO

話を聞いただけでそんなに歩けないと思ってしまった(^^;
その翌日は軽く宴だよん♪
by SerowGOGOGO (2011-04-24 23:01) 

上海狂人

いいですね、奈良は修学旅行以来行ってませんが是非行ってみたいです。
ワタシは中国史専門なので邪馬台国九州派なんですが、面白そうですねこのあたりは。

by 上海狂人 (2011-04-26 19:10) 

POP

こんばんは。古墳は興味尽きない場所ですね。
古代の人の不思議な力が宿っているような・・・
色々な想像が浮かんできます(^^)
by POP (2011-05-04 22:28) 

バク

☆j-taroさん☆
nice!ありがとうございます。

☆GOGOGOさん☆
nice!ありがとうございます。
でしょ(笑)
あんなに寄り道してたら、16kmなんて無理です(笑)

☆魔太郎さん☆
nice!ありがとうございます。

☆XXAR2さん☆
nice!ありがとうございます。

☆上海強靭さん☆
日本の古代史は中国とか朝鮮・韓国とはとてもつながり深く、りれば知るほどそのつながりに興味わくようです。
ぜひ、奈良へ訪れてみて下さいね。

☆POPさん☆
nice!ありがとうございます。
日本の古墳は状態が良くない場合がおおく、誰の墓なのかわからないものがほとんどですから、見人が勝手に想像して解釈して・・・・そんな見方もありなのですよね。古代史はミステリー小説を読むようで楽しいですよ~♪
by バク (2011-05-22 18:04) 

HIRO

こんにちは。
相撲は、昔は神事だったみたいですけど、真剣な勝負してると体が…というのもあるみたいで(謎)

三角…数年前の「鹿男…」という原作ありのTVドラマで、キーになるアイテムでした(笑)
古墳の所もクライマックスの撮影に使われて...
by HIRO (2011-05-30 20:45) 

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